病気にならないための雑学。

健康な生活習慣づくりを進めるための雑学を簡単に紹介します。主な分野は認知症、高次脳機能障害、メンタルヘルス、運動、食事など。作業療法士。

体を冷やすと脂肪が燃える?~脂肪細胞の働き~

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体を冷やすと脂肪が燃える?~脂肪細胞の働き~

 
 

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一般の方々向け、運動啓発用のおまけ講義資料です。

脂肪を燃焼させるためには運動が王道です。

ですが、補助的に知っておいたほうが良いことはたくさんあります。ここではその一つ、脂肪細胞について理解しておきましょう。

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脂肪の付き方には大きく分けて2種類あります。体形から考えてみましょう。

まず洋ナシ型。下腹部から、お尻にかけて脂肪がついているタイプです。これは皮下脂肪型と言って、皮膚と筋肉の間に脂肪がたまります。

もう一つはリンゴ型です。これはおなか周りを中心に、上半身に脂肪がつくタイプです。内臓脂肪型と言われ、内臓周辺に脂肪がたまります。

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ではミクロのレベルでは脂肪はどこに溜まっているのでしょうか。

答えは細胞の中です。イラストはイクラではありませんよ。

イラストの一かたまりの丸は一つの細胞です。オレンジ色の部分が核など細胞のパーツです。そして黄色の部分が脂肪です。

このように細胞の中に脂肪がたまり、細胞自体が太ってしまいます。

この脂肪細胞は大きく分けて白色脂肪細胞褐色脂肪細胞という二つのタイプがあり、特徴が全く違っています。

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白色脂肪細胞は、細胞内に一つの大きな脂肪の塊を持ちます。

細胞内に脂肪を詰め込む状態になり、脂肪の貯蔵庫として働きがあります。脂肪が増えるにしたがって白色脂肪細胞自体がどんどん膨らんでいきます。

つまり太るということは細胞が太るのです。

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褐色脂肪細胞は、細胞内にいくつかの脂肪の塊を持ちます。先ほどの白色脂肪細胞とは違い、脂肪の塊のサイズは小さいものです。

褐色脂肪細胞は脂肪を燃やし、熱を生み出す働きを持ちます。

白色脂肪細胞は皮下や内臓周りに大量に存在するのに対し、褐色脂肪細胞は首・肩・背中まわりにわずかに存在する程度です。

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そんな”レア”な褐色脂肪細胞は何のためにあるのでしょうか。

褐色脂肪細胞は脂肪を燃やすことで熱をつくるヒーターの役割を持ちます。

この褐色脂肪細胞は、成長とともに減少します。これは成長とともに体温調節機能が発達し、自動的に熱をつくるヒーター(褐色脂肪細胞)が必要なくなるからと言われています。

しかし、寒冷地に住む人は褐色脂肪細胞が多いといわれます。ここにヒントがあります。

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褐色脂肪細胞を増やしたり活性化すれば、もっと効率よく脂肪を燃焼されることができるのではと考えられます。

褐色脂肪細胞は刺激して活性化することができるようです。

褐色脂肪細胞はヒーターの役割を持っていますので、ヒーターが必要となるような環境に身を置くことです。つまり、寒いと感じることです。簡単に行う方法として、褐色脂肪細胞が多く存在する首・肩・背中などを冷水や氷などで冷やす方法があります。その他、辛いものを食べる、運動するというのも褐色脂肪細胞を活性化する方法として挙げられています。

でもやはり、脂肪燃焼のためには一番に運動をお勧めします。最も効率よく、目に見えて効果が得られるのは継続的な運動です!

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参考記事

 

イラスト

 

 

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