病気にならないための雑学。

健康な生活習慣づくりを進めるための雑学を簡単に紹介します。主な分野は認知症、高次脳機能障害、メンタルヘルス、運動、食事など。作業療法士。

カレーを食べてアルツハイマー病予防?

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カレーを食べてアルツハイマー病予防!?

 
 

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アルツハイマー病は脳がだんだん縮んで認知症になる病気です。発症後に完治することはできません。

アルツハイマー病に対して最も大事なことは予防です。

アルツハイマー病は生活習慣との関連が指摘され、気をつければ予防できる可能性のある病気ということが分かってきています。

ここでは認知症、特にアルツハイマー病を予防する食生活について紹介したいと思います。

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食べ物とアルツハイマー病には密接な関係があります。

実はアルツハイマー病を防ぐ食べ物があるのです。色々なものが言われていますが、代表的なものとして、ポリフェノール不飽和脂肪酸などが挙げられます。

ここではポリフェノール、特にクルクミンについて紹介します。

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まず、アルツハイマー病の原因について確認します。

アルツハイマー病は、脳の中にゴミがたまることから始まります。そのゴミはアミロイドβと言われます。

通常は自然に分解されますが、年齢や状況によって分解がすすまず、脳に蓄積されるようになります。アミロイドβが蓄積すると、タウタンパクが毒性を発揮し、脳の細胞が壊れていきます。

アルツハイマー病予防にはアミロイドβを溜めないこと、これが一番大切なことになります。

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先ほどのポリフェノールについて話を戻します。

ポリフェノールとは、植物が光合成をおこなう時に生成される物質で、苦みや渋みとして感じられるものです。

このポリフェノールにはアミロイドβを分解するものがあるのです。

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そのポリフェノールのひとつがクルクミンです。

ウコンに含まれるもので、サプリメントとしても有名ですのでご存知の方も多いことと思います。

ウコンを多く含む食品の代表例はカレーです。

カレーをよく食べるインド人は、アメリカ人に比べてアルツハイマー病の発症が少ないといわれています。

クルクミンなどのポリフェノールには、アミロイドβがたまることを防ぐ作用、また溜まったアミロイドβを分解する作用があります。

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というわけで、アルツハイマー病の予防のためにはクルクミンを多く含む食品、特にカレーを食べるとよいということがわかりました。すこし意識的に多く食べてみてもよいのかもしれません。

ですが、注意点もあります。

多量に摂取しすぎると肝障害を起こす可能性があります。カレーなど、食事として摂取する分には問題はほとんどありませんが、サプリメント等で摂取する場合は注意が必要です。商品の説明等を十分に理解しておきましょう。

食事については、特定の食品をとる以前に、バランスよくとることがまず基本です。

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参考文献

  山口晴保:認知症予防,第2版,共同医書出版社,東京,2017

参考記事

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