病気にならないための雑学。

健康な生活習慣づくりを進めるための雑学を簡単に紹介します。主な分野は認知症、高次脳機能障害、メンタルヘルス、運動、食事など。作業療法士。

年をとってからの「うつ」には気をつけて~血管性うつ病~

 

高齢期に差し掛かり、急に元気がなくなったという人が身の回りにおられませんか?または脳卒中などの病気の後にそのうようになってしまったという人はどうでしょう。実は高齢期に起こりやすい「うつ病」の一種の可能性があります。
うつ病はストレスをきっかけに起こることが多いのですが、ここではその例外として脳の血管が原因でおこるうつ病について紹介します。
ここで紹介するうつ病はは、他のうつ病とは別物です。しかもきちんと治療されず放置されることもよくあります。
どのようなうつ病なのか、何に気をつければよいのかを確認してみましょう。

うつ病の症状は?

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うつの症状は上記のようにいろいろな症状があります。一般的にうつといえば気分が落ち込むということをイメージしますが、その他にも上に挙げたようないろいろな症状があります。

 

うつ病の原因

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一般的なうつ病はストレスをきっかけにして起こる場合が多いようですが、その他の場合もあります。ストレスによる反応も人それぞれで、同じようなストレスを受けてもうつ病になるかどうかはわかりません。そしてうつ病にも様々な種類があります。
ここではストレス以外でおこるうつ病として、脳の血管が原因でおこるうつ病「脳血管性うつ病について確認していきましょう。

 

脳血管性うつ病とは

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脳血管性うつ病は、脳の血管が詰まることによっておこるうつ病です。手足のまひや、言葉がうまくしゃべれなくなる言語障害、物忘れや集中力が落ちる認知機能障害が起こることがあります。

 

脳血管性うつ病の特徴

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血管性うつ病は他のうつ病とは違った特徴があります
一般的なうつ病は若いころからかかり、年齢を重ねながらうつ状態を繰り返すことが多いのが特徴ですが、脳血管性うつ病の場合、今までうつ状態はあまりなかった人が、高齢になって突然うつ状態になるといった特徴があります。
また脳血管性うつ病本質は血管の病気ですので、血管に悪影響のある高血圧、脂質異常症、糖尿病などの人は脳血管性うつ病になりやすい傾向があります。
脳血管性うつ病気分の落ち込みよりも意欲や活気がなくなることが多いです。
脳の機能が落ち、思考・反応・判断・集中力などが鈍ります。中には認知症に移行する場合もあります。

 

対策

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うつ症状による苦しさはもちろんのこと、脳血管性うつ病の原因である、血管のつまりが進行すると、手足のまひなど、重大な病気が起こってくる恐れがあります。
抗うつ薬は効きにくいことが多いようです。
うつ病の診断・治療は難しく、できれば専門医の診断をうけるのが望ましいです。画像検査などもせず、簡単に薬だけ出されて安心しないようにしましょう。

繰り返しになりますが、血管性うつ病の本質は血管の病気です。血管に悪影響のある高血圧、脂質異常症、糖尿病など、つまり生活習慣病を防ぐことが一番重要です。

 

まとめ

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