赤ワインは体にいい?~抗酸化作用~
赤ワインって体にいい?~抗酸化作用~
赤ワインは健康に良いという話を聞くことがあるかと思います。
赤ワインの健康作用の一つとして抗酸化作用というものがあります。ただしこれは赤ワインに限らず、いろいろな食品で得ることができます。
ここでは主に、赤ワインに豊富に含まれるポリフェノールと、活性酸素の活動を抑える抗酸化作用について、簡単に紹介します。
ワインに限らず、緑黄色野菜やお茶などに含まれるものとして、「ポリフェノール」という名前を聞いたことがあると思います。
これは植物が光合成をする時に生成されるもので、主に植物からできた食品に含まれます。
ポリフェノールの味は苦い、渋いと感じられます。捨ててしまいがちな果物の種や皮に多く含まれます。ワインで言えばブドウの皮の紫色の部分に多く含まれます。よって、ブドウを皮ごと発酵させる赤ワインはポリフェノールを多く含みます。
ポリフェノールには多くの種類があり、セサミンやカテキン、イソフラボンなど聞いたことがあるかと思います。
では、ポリフェノールはどんな作用をするのでしょうか。ポリフェノールは酸素と結びつきやすい性質を持っています。
酸素は生きていくのに必要不可欠なものです。一方で、ものを錆びさせるというマイナスの側面も持っています。酸素は体の中で利用される過程で、活性酸素という毒性の強い性質を帯びてきます。
ポリフェノールはこの活性酸素に結びつき、その毒性を消滅させる作用があります。
活性酸素についてもう少し触れてみます。
酸素は動物が生きていくうえで不可欠なものです。
動物は酸素を使って細胞内でエネルギーを生成しています。その副産物として活性酸素ができます。
活性酸素は刺激が強く、体内のいろいろな部分を傷つけてしまいます。活性酸素が血管を傷つけてしまうと動脈硬化の原因になりますし、DNAを傷つけることでがんや老化の原因になるといわれています。
ポリフェノールはこの活性酸素を減らすことで体へのダメージを減らす働きをしています。
赤ワインにはその他にも様々な健康作用があります。
ポリフェノールは抗酸化作用の他に、脳に溜まるゴミタンパクを分解し、認知症を予防する働きがあります。
また、カリウムを多く含み、高血圧の原因になる塩分、つまりナトリウムを減らすことで血圧を下げることが期待できます。
有機酸とアルコールには殺菌力があり、悪玉細菌を除去できます。
このように、赤ワインには多くの健康に役立つ作用があります。しかし、同時に気をつけることもあります。
アルコール飲料ですので飲みすぎには注意が必要です。過ぎたるは及ばざるがごとし、アルコールの場合特に注意が必要です。
また、ワインには大抵酸化防止剤が添加されています。アレルギーの現認になるほか、このような添加物は悪い酔いの原因になります。
種類によりますが、甘いワインには糖質が高いものも多く、糖尿病など糖質が原因でおこる疾患もあるので注意が必要です。
参考記事
健康長寿ネット~カリウムによる血圧低下作用
日経 ワインの飲み方
イラスト
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=vxjt3BRe&area=1